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ルネ・マグリット展

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美術館友のFちゃんがマグリット展のチケットがあるから行かない?と誘ってくれました。

ルネ・マグリット
20世紀を代表するシュールレアリスムの画家です。
風景に癒される印象派もいいけど、心理描写の絵画も好きです。
でも今回初マグリットです。

雲のある青空を鳥の形にくり抜いた絵には開放感を持ち、期待して鑑賞を初めました。

生い立ちを読むとベルギー生まれなのですが、14歳の時母親が入水自殺を図ったようでその後のマグリットの人生に大きな影響を及ぼしたのではないのでしょうか?

マグリットは「目に見える思考」として、世界が本来持っている神秘を描かれたイメージとして提示するという手法を取りました。なのでダリのようにわけのわからない物体が描かれているわけではなく、事物は誰が見てもわかるのですが、その存在の仕方が不可思議であったり、相反するものを組み合わせてあったり、常識から逸脱した配置、構成だったりするので、絵の前に立つとミステリアスな緊張感に襲われます。

でもこれが作者と自分との心理の探り合いという感じで面白いです。
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マグリットの絵には繰り返し同じ事物が出てきます。

一本の樹木、広葉樹の一枚の葉、折紙を何回か折って何か所か切った後、開いた時にできるような幾何学模様、重厚な木の椅子の足のようなフォルム、銀の大きな鈴、水の風景、そして美人(だったのでは?)の妻ジョルジェット。

ふと「鈴」はマグリットが嫌いだったのかなと思いました。トラウマがあるが故に繰り返し描く事により克服しようとしている。
勿論私の勝手な解釈です。私はなぜかヤツデにトラウマがあり、見かけるだけで思わず寒気がするのです。
私がもし絵が上手で自然を使って心理描写をしようとしたら、意外とヤツデを描こうをするかも?と思いました。

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この絵は世界にはたった一つの月しかないが、人それぞれにそれぞれのイメージの月がある ということを描こうとしたようです。

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恋人たちというタイトルなのに二人とも布で顔を覆っている。
22歳で幼馴染と結婚したマグリットでしたが、やはり少年期の深い悲しみが尾をひいており、さらけ出すほどの幸福感を味わう事ができないのかも? と、勝手な解釈。
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はがきは種類が少なかったので、定番の鳥のと 昼夜を同時に描いた絵カードを買いました。
そういえば、こうした雲も沢山出てきます。結婚後の生活は平穏でいつもスーツを着ていたというマグリット、青空に雲はこうした平安な部分、暗闇は心奥底の不安な部分でしょうか?

観終わった後は国立新美術館地下でランチ。カウンターでの注文形式ですが、意外と分量が多く味も良くCPが良かったです。

お天気が良いのでミッドタウンまでお散歩に行きました。
by ri-lica | 2015-04-28 14:13

あくまで気まぐれに感じた思いをのせます


by ri-lica